この正月は金沢の実家に帰省。
6日間の滞在、これほど長い実家での“冬休み”は社会人になって初めてかもしれない。
6日間のうち、5日間は晴天。
降雨日数が1年間の半分を超えるという金沢で、しかも雪の多い正月に、晴れの日が5日間も続くなど“シンジラレナイ”ことだ。

雨が多いこともあってか、金沢には、遊園地などの屋外娯楽施設はほとんどないが、その一方で、なぜか大型商業施設と書店は異常とも思えるほど多く、帰省のたびに「またできたの?」と驚かされる。
金沢駅前では、JRなどが開発したファッションビルが最近オープン、お正月のセールをしていたが、「金沢でこんなにたくさんの人を見たことがない・・・。」と思うほどの賑わいだった。
映画館や200近いファッションショップが入る大店舗。どうやら県外の顧客も狙っているようだが、焦る金沢市中心街の商業エリアは、ついに、駅前のタクシー乗り場で中心街までの無料タクシー券を配り出してしまった・・・。
「これ、ホントに乗ってよいの?」
光を浴びていた中心街に忍び寄る影。
穏やかな天気だったので、兼六園の周辺を少し歩いてみた。
ちょうど椿の花が咲いていたが、この花、独特の雰囲気があり、一度油絵で描いてみたいと思っている。
土の質感を持った丸い花瓶に一輪挿し。
小さなキャンバスにシンプルに描くイメージは、頭の中では、ほぼ出来上がっている。
金沢滞在中は外出が多かったため、お正月のTV番組はほとんど見ることができなかったが、偶然に見た聖路加国際病院の日野原重明氏の対談番組はとても印象的で、今年一年の自分の目標を定める上でも参考となった。
以前、NHKの「プロジェクトX」という番組で、地下鉄サリン事件当日の聖路加国際病院の対応について紹介された際に日野原氏のことを初めて知り、「こんなすごい人がいたんだ」と驚いたことを覚えている。
あの「よど号」の乗客としてハイジャック事件に遭遇。
「限られた自分の人生、そして命を、人に役にたつこと使おうと思うようになった」という言葉からは、生きる上での価値観を変えるくらいの極限状態を経験されたことが想像できる。
「診断はサイエンス、告知はアート」
医者が患者と接する際には、「言葉」が何よりも大切であり、「言葉」を使ってコミュニケーションをとるためには(知識ではなく)「教養」が必要になるという。
最近、自分自身、病院や医者との関わりが多いこともあり、考えさせられるものがあるが、「言葉」によるコミュニケーションの重要性は、医者の世界に限ったことではない。
「言葉」は一方的なものであってはならず、「対話」になることが大切だと信じているが、「対話」のためには、相手の価値観や感情、思いなどを想像しながら話をしなければならない。
子供の教育の議論において、「個性を伸ばす」、「創造力」などというキーワードはよく出てくるが、自分以外のこと、相手のことを「想像する力」も重要ではないだろか。
「大きな円の自分は弧となる」
という言葉も印象的だった。
自分ひとりでは達成できない大きなビジョンを描き、多くの人の手でそれをやり遂げることの意義。
自分の仕事のやり方を振り返り、目先のことを、しかも自分の都合ばかりを意識して仕事をしているのではないかと反省。
メーカーに勤務する者にとって最も重要な言葉として、忘れることのないよう自分に言い聞かせる。
日野原氏は、大災害や戦争などの有事の際に備えて病院施設を設計していただけでなく、事件当日は、直接現場を指揮し、全ての被害者を制限なく受け入れるための対応をとった。
いざという時のとっさの判断力は、普段から「現場」を自分の目で見て、熟知しているからこそ出てくるものであろう。
今年も何が起こるかわからない。
「将来起こりうることに備える」
これが、今年、自分にとっての最大の目標。
変化があることは間違いないが、大きな変化と小さな変化があるだろう。
大きな円を意識し、変化に対応するためにやっておくべきことを整理、実行したいと思う。
2年前に描いた静物画。
実家の玄関にさりげなく?飾ってあり、ちょっと誇らしく感じる。
「今だったらこう描くのだが・・・。」と考えてしまう。
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